
体調不良の原因が発覚、遺伝性の橋本病と判明
ASMR動画で人気のYoutuber・BlueKatieさんが8月31日のXの投稿で、「橋本病」であることを公表しました。
BlueKatieさんによると、病気の深刻性は低く、薬で症状を抑えられる状態とのことです。
ですがその前日には「体調が悪い」という投稿も上げていました。
ファンからは、心配の声が上がっています。
ホルモン不足を引き起こす、橋本病の脅威
橋本病は慢性甲状腺炎とも呼ばれ、甲状腺の機能が低下する病気です。
体内の免疫システムが甲状腺を攻撃する、自己免疫疾患の一つで
甲状腺に炎症が起こることで体内の甲状腺ホルモンが不足し、新陳代謝が低下して体の様々な不調を引き起こします。
橋本病による不調には、以下のようなものがあります。
首元の腫れ、疲れやすさ、無気力、体の冷え、筋肉の硬直、眠気、体重の増加、むくみ、便秘
橋本病の診断の際に行われるのが、血液検査と甲状腺エコーによる診察です。
血液検査では、甲状腺刺激ホルモン、甲状腺ホルモンの測定の数値見ます。甲状腺エコーでは、甲状腺の炎症や肥大の有無などを調べます。
橋本病の治療法として、甲状腺ホルモン剤を服用することが一般的です。体内で不足している甲状腺ホルモンを補うためのもので、症状を緩和します。
橋本病と診断された人の中にも症状が表れない人も数多くいます。こういった人々は、ホルモンの数値も基準値ないであるため治療を行わないことも多いです。
潜在性橋本病の主な治療法は、甲状腺ホルモンを補充することです。その際に使用されるのが「レボチロキシン」という薬で、その中でも「チラージン」という名前で販売されています。
チラージンの特徴
成分:人間の体内で自然に生産される甲状腺ホルモンと同じ成分。
効能・効果:クレチン病、甲状腺機能低下症、甲状腺腫、粘液水腫、下垂体性甲状腺機能低下症、原発性甲状腺機能低下症など。
注意すべき副作用:狭心症、肝機能障害、黄疸、など。
用法・用量:成人には1日1回、25〜400μgを経口投与。
「薬を飲めばなんとかなる」というコメントから、BlueKatieさんの場合は投薬による治療が行われるものと思われます。
家族の病歴に注意、橋本病の遺伝性
橋本病の主な原因は、免疫系の異常であるとされています。免疫異常が引き起こされる原因は判明していません。
橋本病には遺伝的な背景が関与していることが知られています。家族に病歴がある人は、橋本病を発症するリスクが高くなる可能性もあります。しかし、遺伝だけが原因というわけではありません。環境要因、他の自己免疫疾患、妊娠等によるホルモンの変動、ウィルス感染など、多くの要因が橋本病の発症に関与していると考えられています。
BlueKatieさんの診断は潜在性とされていますが、これは症状には表れない程度の軽い病状であることを指します。
潜在性の橋本病は、放置すると不妊や動脈硬化のリスクに
潜在性の橋本病は、甲状腺ホルモンの数値が正常範囲にもかかわらず、実際には体が必要とする甲状腺ホルモンの量が足りていない状態を指します。初期段階では明確な体調の変化が見られないことが多いのですが、この状態を長く放置することで健康上のリスクが増加する可能性があります。
特に、TSH(甲状腺機能を調節する脳下垂体から分泌されるホルモン)の値が10µU/mを超えるような状態が続いてしまうと、動脈硬化の進行が早まることが知られています。動脈硬化は、心臓病や脳血管疾患の原因となるため、早期の対応が重要です。
さらに、潜在性の橋本病の存在は、妊娠・出産にも影響を及ぼすとされています。甲状腺ホルモンは、妊娠や胎児の成長に深く関わっているため、不妊治療を検討されている方や、妊娠を希望されている方は、十分な注意が必要です。
2023年5月にも体調を崩していたBlueKatie
BlueKatieさんは、2023年5月に体調を崩しています。
この体調不良が橋本病と関係があるのかどうかは不明ですが、少なくとも検査を受ける数ヶ月前から体の不調に悩まされていたことが分かります。
2023年5月は卒論執筆の最中でした。
動画投稿と学業の両立による疲れがピークに達していたのかも知れません。
ストレスが体に与える影響は多岐にわたりますが、免疫システムに影響を及ぼすことも判明しています。橋本病は自己免疫疾患のひとつであるため、ストレスによって症状が悪化する可能性は十分に考えられます。
また、ストレスを感じる放出されるのが「コルチゾール」というホルモンです。このホルモンが増えると、甲状腺ホルモンの働きに変化が起こることがわかっています。結果として、橋本病の症状がさらに悪くなる恐れがあるのです。
ストレスをコントロールすることで、甲状腺や免疫の機能を安定させることが可能となります。
ささやき声と橋本病の関係に迫る
フォロワーからは、「ささやき声が声帯に負担をかけているのでは?」という声も上がりました。
声帯は、気道の中で空気の流れを調節するための器官で声の生成や声質を決定する役割があります。
一歩甲状腺は首の前部、喉頭のすぐ下に位置する内分泌腺で、主に甲状腺ホルモンを分泌し、体のエネルギー代謝や成長、発育を調節します。
声帯は甲状腺のすぐ上に位置しているため、物理的には近い位置にあります。
橋本病では甲状腺が肥大するといった症状が現れるため、その影響で声質や音域に影響を及ぼすことがあります。
また、甲状腺の手術や治療の際、声帯神経を損傷するリスクもあります。
しかし、上記の事例以外で甲状腺の機能低下と声帯の因果関係は考えられてにくいとされています。
ささやき声が負担となって甲状腺機能の低下に関わるとは考えられにくいと言えるでしょう。
気になる今後の動向について
病気の公表の翌日には、ファンクラブメンバー向けのライブを行っていました。
精力的に活動する様子が伺えますが、ファンからは体を労わる声もあがっています。
薬を服用しながらの治療となると、薬の副作用も懸念されます。
橋本病の治療に用いられるのは「チラージン」という薬です。これは甲状腺ホルモンを補う役割がありますが、副作用として動悸やふるえ、不眠、不安感、食欲不振等の症状が表れる場合もあります。
気になる今後の活動についてですが、2023年9月6日現在は特に発表はありません。しかし、BlueKatieさんのコメントにもある通り、今後の投稿頻度は下がるものと思われます。
1日も早く体調が回復しすることを祈るばかりです。
BlueKatie
囁き声で、リラックスや安眠をサポートするASMR系YouTuberとして活動中。
2002年2月10日生まれ、日本とオランダのハーフ。